アイソスタティック成形
isostatic press
セラミックスや金属の圧粉体を薄い金属やゴム,プラスチックでつくったカプセル内に封入し,これを水,油,気体などの圧力媒体中に入れ,媒体を加圧することによって被処理体を等方的に圧密する方法で,冷間で行うCIP(cold isostatic press)と高温で行うHIP(hot isostatic press)とがある。CIPでは圧力伝播液として腐食抑制剤を添加した水,グリセリン,水圧油などが使用される。一軸加圧に比べて,より高度の均質加圧,高密度加圧が達成できるため保形性に優れた高密度成形体が得られる反面,造形性の自由度は低く,成形後あるいは仮焼後の加工を必要とする。静水圧成形と同義に用いられることも多く,薄膜容器にゴムを用いる場合は特にラバープレスとも呼ばれる。HIPはCIPとホットプレス成形を組み合わせた方法で,不活性雰囲気媒体を通して等方的に加圧しながら加熱焼結する方法である。ホットプレスが一軸方向の加圧であるのに対して高圧容器で 50~200 MPa のガス圧下で静水圧を加えるため,より低温で均質高密度の焼結体が得られる。圧粉体をあらかじめ理論密度の 95 % 程度に予備焼結してオープンポアをなくしておけば,カプセルなしで同様な効果を得ることができる。
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静水圧成形
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