厳密には圧縮応力のみが作用して破壊が起こったときの応力が圧縮強度であるが，実用的には圧縮試験によって試験片が破壊したときの応力をいい，破壊が起こったときの荷重を試験片の断面積で割った値である。物体の強度は物体の性質だけでなく，内部の応力状態にも関係する量であり，垂直応力として圧縮応力があり圧縮強度はこれに対応する強度である。圧縮試験には円柱や角柱の形に整形した試験片に軸方向に圧縮力を加えて行うのが一般的で，これは正確には一軸圧縮試験というが，単にこの試験で測定した強度を圧縮強度と呼んでいる。圧縮強度は，試験片の形，大きさ，試験片，特に加圧面の仕上げ精度，荷重の加え方などにより測定値は変動する。試験片としては直径 1 に対して長さ 2 の円柱試験片が使われること多い