加圧力による粉体の体積減少挙動で,圧縮(compression)と同じ意味に用いられる場合が多いが,厳密には粒子の破壊をともなわない体積減少挙動を圧密と呼ぶ。したがって加圧力は小さく,通常タッピングや振動による体積減少挙動をさす。
凝集性の強い粉体を容器に充塡した場,かさ高い(嵩高い)粉体層を形成するため圧密されやすい。それに対して,たとえばパチンコ玉のように凝集性のない粒子の場合は,充塡時にほとんど最密状態に達するために,タッヒングや振動によってさらに圧密されることは少ない。したがって,圧密試験から粉体の凝集性を知ることができる。
→ 付着・凝集性
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/5/27