粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

一軸偏心ねじポンプ

progressing cavity pump

 一軸偏心ねじ構造のローターが,ステーターの内孔の中で回転することにより,液体,スラリー粉体などを効率よく吐出管に送り出す管内輸送装置であり,一般には,モーノボンプといわれている。粉体輸送の場合には,ケーシング内で少量の空気または窒素で粉体が流動化されてステーター内に吸い込まれ,回転しながら吐出管に押し出され,管内を通常は連続流として輸送される。輸送量は,ローターの回転数により調整される。
 輸送のための空気または窒素は少量しか必要とせず,連続で定量的な高濃度輸送が可能であり,クローズドシステムのため発塵がなく,構造が簡単なためメンテナンスが容易,などの長所がある。一方,短所としては,ステーターがゴム製のため,摩耗により減肉した場合には交換が必要となる。輸送距離は,最高 100 m,最大輸送量は約 20 t h-1 で,対象粉体の平均粒子径は 150 µm以下といわれている。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/6/2

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