インジツ重合法,in situ 重合法
in situ polymerization
ラテン語由来の in situは,in the site を意味している。本重合法は親水性あるいは疎水性モノマーのいずれかを用い,核物質(芯物質)あるいは分散液滴の界面に局在化させて重合する技法である。すなわち,芯物質の表面層で生成する高分子が,芯物質の表面層を均質に取りまくような重合条件を設定しておいて,芯物質の内あるいは外相のどちらか一方のみよりモノマーや重合触媒を供給してカプセル化する方法である。
モノマーと触媒の組み合わせでは,本重合法に次の特徴がある。すなわち,水媒体中でのカプセル化では,(1) 油溶性モノマーを芯物質滴内に共存させて供給するものと,(2) 水溶性モノマーを媒体中から供給するものとが可能である。他方,有機液体中でのカプセル化では,液状とガス状モノマーを用いる場合がある。
→ マイクロカプセル
【注記】
見出し語は原典である『粉体工学用語辞典』に従ったが,今どき「in-situ」をカタカナで「インジツ」と読み上げるものはいないので注記しておくことにする…と書いておいて他のカタカナ読みを当てるのもはばかられる。発音記号は,[ɪn ˈsɪtʃ.uː], [ɪnsάɪt(j)uː|‐tjuː] である。編集者がざっと調べてみた範囲の限りではあるが,前者の用例の方が多いようである。(松山達)
(参照)https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/in-situ
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