液滴発生様式の造粒
granulation by droplet formation
溶液,コロイド液,懸濁液,スラリー液,溶融液などを空気中へ分散させる方法(細分化)としては,細管(ノズル)からの滴下,あるいは各種のスプレー(アトマイザー,噴霧器など)を利用して液滴群を発生させることができる。そこで,噴霧乾燥造粒では,スプレーで発生させた液滴を高温空気流中で乾燥させて球状顆粒の造粒物が得られる。連続相に皮膜形成物質(たとえば高分子溶液)を含む懸濁液やエマルションの噴霧乾燥造粒では,機能物質を内包したマイクロカプセルや複合粒子が得られるが,この際には液体の分裂機構と関連して懸濁液やエマルションの原液の安定性が特に重要である。溶融液滴の場合には冷却空気流中での冷却固化によって固体状の球形粒子が得られ,この方法は噴霧冷却造粒または工アープリリング(air prilling)という。溶融液滴を水または油中に落下させて固化を行う場合にはウォータープリリングまたはオイルプリリングともいう。なお,シリカゲル,アルミナゲル,アルギン酸カプセル,キトサンカプセルなどの造粒物はそれぞれのゾル・ゲル現象をもとにして滴下と液中硬化の操作でつくられる。
→ 噴霧乾燥,溶融造粒,噴射造粒機
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