乱流はコルモゴロフのミクロスケールで代表される最小渦から大規模渦まで幅広い大きさの渦で構成され,ある点の乱流の運動エネルギーはこれら大小様々な渦のもつ運動エネルギーの平均値として定義されるが,それに最も大きく寄与する渦をエネルギー含有渦という。エネルギー含有渦はほぼ平均渦に等しく,したがってその大きさ,および持続時間はそれぞれ乱流の積分長さと積分時間に等しい。また乱流拡散係数はエネルギー含有渦の大きさや持続時間に比例するのでエネルギー含有渦は乱流拡散の程度を表わす。
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/6/18