遠心力集塵
centrifugal dust collector
遠心力による粒子の遠心沈降速度を利用する集塵形式である。重力に比べ非常に大きな沈降速度が得られるのでかなり小さな粒子の分離が可能である。サイクロンは構造が簡単で広く使用されている。気流の流入,流出法により様々な形式があるが,接線流入式,案内羽根式などが多く採用されている。案内羽根式は,狭いスペースに多数の配置が容易なので,大風量用のマルチクロンとして実用化されているが,捕集性能はあまりよくない。入口速度が 10~25 m s-1 程度となることが多く,また,相似形であれば圧力揖失は大きさによらないが,捕集性能は小型ほどよい。高温では同一風量で集塵率も圧力損失も低下するが,粉塵濃度が高くなると圧力損失が低下し集塵率はやや向上する。下部集塵室(ダストバンカー)からの気流吸引(ブローダウン)は捕集性能の向上に有効である。さらに,下部集塵口径を出口管径と同じかそれより大きくするとともに,集塵室からの吸い上げ防止板を設ける形式がよいようである。
→ ダストバンカー
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