粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

オストワルド流動

Ostwald flow

 定常せん断(定常剪断)下において,せん断応力 $\tau$ とせん断速度 $\dot{\gamma}$ との間に比例関係が成立しない,いわゆる非ニュートン流動のうち,低せん断速度ならびに高せん断速度域にそれぞれニュートン流動域が存在し,その間の領域ではせん断速度とせん断応力の比である見掛け粘度 $\eta_{\mathrm{ap}}=\tau/\dot{\gamma}$ がせん断速度あるいはせん断応力の増加とともに減少する流動挙動をオストワルド流動という。これは高分子溶液やコロイド分散系に関し広いせん断速度あるいはせん断応力範囲にわたり測定することにより観測することができる。オストワルドらは多くのコロイド分散系に関する実験より,せん断速度の増加にともなう見掛け粘度の減少を分散粒子同士が形成する凝集構造の破壊によるものと説明し,これを構造粘度(structural viscosity)と呼んだ。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/06/22

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