無機水溶液と有機溶媒とからなる W/O 型エマルションと無機塩水溶液との系として,ミクロンサイズの無機質球形粒子を調整する技術。たとえば,炭酸コバルト球形微粒子の調整では,硫酸コバルト水溶液を非イオン界面活性剤・ベンゼン溶液に乳化し,W/O 型エマルションとしたあと,この液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加える。界面反応では,まず水滴表面内部に炭酸コバルトが膜状に沈殿生成し,続いて反応進行にともなって膜から厚みのある殻に成長し,球形粒子が得られる。液相法を利用した関連の微粒子調整には水熱反応利用の沈殿生成法,水溶液中での加水分解反応法などがある。
→ エマルション,マイクロカプセル,界面沈積法
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/14