核生成
nucleation
気相,液相および固相中において,加熱,冷却,化学反応により生じた凝縮性物質が,その平衡濃度より高くなり過飽和の状態となると,モノマーの合体によるクラスターの成長速度が,クラスターからのモノマーの脱離速度より大きくなり,クラスターの成長が顕著となり,微粒子の発生につながる。このような相転移現象を核生成現象と総称し,気相および液相中での微粒子の発生,および固相中でのアモルファス相からの結晶粒子の生成などの初期過程はこの核生成による。核生成現象は,過飽和比が非常に高い場合には,過飽和状態の物質そのものがクラスターとなり微粒子へと転換するが,低い場合には凝縮性物質中のイオンや外部壁などの異物質が核となり,微粒子が形成される。前者を均一核生成(均質核生成),後者を不均一核生成(不均質核生成)と呼ぶ。
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