容器内の微粉末にバインダー(液体結合剤)を添加しつつ攪拌し,粉体の凝集粒(顆粒)をつくる方法。液体の添加による粉体の凝集とともに,高速の攪拌羽根によるせん断効果(剪断効果)により,比較的均一な凝集粒が得られる。攪拌造粒は粉体のかさ密度(嵩密度),凝集性,流動性,飛散性,溶解性などの改善を目的として,顔料,樹脂粉,医療品,食品,粉末冶金,その他の顆粒化に利用されている。代表的装置には次の三つの型がある。
- ヘンシェル型:容器底部にある高速水平回転羽根で粉体を攪拌しつつ,造粒する。
- アイリッヒ型:水平に回転する容器と偏心位置にある回転羽根で湿潤粉体を攪拌混合し,球状ペレットを生成する。
- 水平回転羽根型:水平円筒内の水平回転ピンにより湿潤粉体を攪拌混合し,凝縮造粒を行う。
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/19