常磁性物質および反磁性物質のように,普通用いられる程度の弱い磁界では,何らの反応も示さないような物質を,通常,非磁性物質(nonmagnetic materials)と称しているが,これらの非磁性物質中に強磁性物質が含まれている粒子を,片刃粒子という。片刃粒子の磁性は,強磁性部分と非磁性部分の存在状態によっても異なるが,磁鉄鉱と石英,磁鉄鉱とざくろ石が,均一に分散しあっているような場合には,磁鉄鉱の含有量が 0.1 ~ 1 % 以下になると,非磁性物質の磁性が支配的になる。
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/30