荷電機構
charging mechanism
単極イオンで充満した空間で,誘電体粒子にイオンが付着することであり,(1) 電気力による電気力線に沿ってイオンが粒子に付着して荷電する電界荷電(衝突荷電)と,(2) イオンのランダムな熱運動の結果として粒子に付着して荷電される拡散荷電の二種類がある。
球形粒子の場合,帯電量 $p(t)$ 以下のようになる。
- 電界荷電
$$ p(t) = \left[ 1+\frac{2(\varepsilon-1)}{\varepsilon+2} \right]\frac{E{D_{\mathrm{p}}}^{2}}{4\varepsilon}\times \frac{\pi e B_{\mathrm{i}}n_{\mathrm{i}}t}{1+\pi e B_{\mathrm{i}}n_{\mathrm{i}}t} \tag{1} $$
- 拡散荷電 $$ p(t) = \frac{D_{\mathrm{p}} k T}{2e^{2}}\,\ln \left( 1+\frac{\pi D_{\mathrm{p}} \overline{G_{\mathrm{i}}}n_{\mathrm{i}}e}{2kT}t \right) $$
ここで,$\varepsilon$ は粒子の比誘電率,$D_{\mathrm{p}}$ は粒子径,$B_{\mathrm{i}} = 1.4 \times 10^{-4}$ [m2 s-1 V-1] は電気移動度,$n_{\mathrm{i}}$ はイオン密度,$t$ は荷電時間,$k$ はボルツマン定数,$T$は絶対温度,$\overline{G_{\mathrm{i}}} = 4.5 \times 10^{2}$ [m s-1] はイオンの平均熱運動速度である。図に式 (1) および式 (2) より得られる粒子径と荷電数の関係を示す。
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