粉粒体の混合において各成分粒子が互いに十分に混合し,混合作用と分離作用が動的平衡状態に達して,統計的完全混合状態になり,それ以上混合操作を継続しても混合状態がもはや変化しなくなる時間をいう。また,混合する粉粒体成分間に,粒子径,密度,形状,内部摩擦係数などの物性の差異がある場合には,混合の進行途中で,混合と分離の両作用が動的平衡状態に到達する以前の遷移状態の時点で,見かけ上完全混合状態を示す場合がある。このときの混合時間を完全混合時間と呼ぶことがあり,いずれも混合操作における最適混合時間とされる。
→ 混合特性曲線
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/8/13