粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

緩和効果

relaxation effect

 液中の粒子表面の拡散電気二重層の厚さ (1/κ) が粒子半径 a に比べてある程度の厚さを有する 0.1<κa<100 の領域において,粒子の表面電位が高い場合,電場中の粒子の泳動速度が速いため二重層は追随できず非対称となり,粒子の泳動速度は小さくなる。これを緩和効果という。Overbeekは緩和効果を考慮した泳動速度 v を次のように与えている。 v=(2εζE3μ)f(κa,ζ)  ここで,E は電場強度,ε は媒体の誘電率,ζ はゼータ電位,μ は媒介粘度,f(κa,ζ) はOverbeekにより与えられる関数である。Wiersemaらは緩和効果を考慮した泳動速度を数値計算により求め,数表化している。

→  電気泳動電気二重層ゼータ電位ヘンリー関数

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/05/06

【広告】

  • 粉体工学用語辞典の一部の頁で,数式を表示するためにMathJaxを利用しています。
  • 数式がうまく表示されない場合は:
    • JavaScriptを有効にして下さい。
    • ブラウザを変更すると見えるようになる場合があります。
    • ブラウザに依っては数式を右クリックすることで「設定」メニューを呼び出せる場合があります。「Math Settings」→「Math Renderer」から別の設定を試してみて下さい。