幾何平均径(代表径の一種)
geometric mean diameter
二軸幾何平均径と三軸幾何平均径がある。一個の粒子が安定に静止する平面上に,垂直な方向からの粒子の輪郭(投影像)を考える。この粒子の投影像に対して,これに接する二本の平行線ではさんだときの最も小さい間隔を短軸径 $b$ と定義する。短軸に直角な方向に測った間隔を長軸径 $\ell$ という。この二つの軸が二軸であり,二軸幾何平均径は両軸の積の平方根 $\sqrt{\ell b}$ であり,粒子の投影像の外接矩形と等面積の正方形の一辺に相当する幾何学的意味をもつ。
さらに粒子が静止している平面と,これに平行で粒子の上端に接している平面との距離を厚み $t$ とすると,短軸径,長軸径と厚みの三つの長さの積の立方根 $\sqrt[3]{\ell b t}$ が,三軸幾何平均径である。これは粒子を含む外接直方体の体積と等しい立方体の一辺に相当する。
なお,対数正規分布における中位径も幾何平均径というが,これは平均粒子径の一種(平均値の算出の仕方の一種)であり,混乱をさけるために単に中位径ということが多い。
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三軸径
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