希薄相
dilute phase
固気系流動層に代表される「流体抗力による粒子分散系」は,均一分散という観点からは基本的に不安定で,粒子が希薄な相(希薄相)と濃厚な相に分かれる傾向がある。希薄相は,粒子濃度が高い気泡流動層では,個々に独立した気泡からなる気泡相であり,粒子濃度が低い循環流動層などでは,粒子クラスターの周りの,より希薄に粒子を分散した相である。
流動化した粒子分散系は,重力により,装置の下部に濃厚な層を形成し,その上部に希薄な領域(フリーボード)を形成する(これは粒子密度が流体密度よりも重い通常の場合;その逆の場合は装置の上部に粒子が浮上して濃厚層を形成する)。このような上下に共存する濃厚・希薄領域については,さらにそれぞれの中に濃厚相・希薄相があるため,あくまでも「濃厚領域」・「希薄領域」と呼ぶことが望ましい。
→ クラスター,気泡相
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