気泡流動層
bubbling fluidized bed
気泡相を形成して流動化する流動層で,各種触媒反応,ポリオレフィンの重合,流動層燃焼,ガス化,廃棄物焼却,乾燥,造粒などに多用されている。気泡による粉体層の良好な攪拌は,気泡流動層の特徴である。気泡流動層からのガスによる微粉の同伴(「飛び出し」)による損失は気泡流動層の欠点となる場合が多い。
Geldart のグループ B 粉体の場合,最小流動化速度以上の流速で気泡が発生し,気泡流動層となる。グループ C 粉体(付着性微粉)や湿潤粒子の場合は,凝集体が形成されているので,凝集体の最小流動化速度以上で気泡流動層が得られる。他方,最小流動化速度以上でもある流速(気泡開始速度)までは気泡が生成しない粉体をグループ A 粒子と呼ぶ。
気泡流動層触媒反応の場合,反応は濃厚相中で起こり気泡相は反応物のバイパス経路となる。気泡流動層燃焼装置では,チャー燃焼のような固気反応や接触反応は粒子濃厚相で,揮発分燃焼のような均一気相反応は気泡相で行われる。気泡の挙動は,流動層乾燥,流動層造粒を含むすべての気泡流動層プロセスで決定的な役割を果たす。
→ 流動層,気泡相
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