吸着等温線
adsorption isotherm
温度一定において,気相吸着では吸着質の圧力と吸着量,液相吸着では吸着質の濃度と吸着量の間の関係を示す曲線をいう。吸着等温線は図のようにいくつかの種類に分類されている。I は吸着量が圧力や濃度に比例するヘンリー型等温線で,II はラングミュア一式で表わされ,吸着が単分子層吸着で終了する化学吸着などに適用される。III は BET 式の多分子層吸着モデルに対応した等温線で,物理吸着の系に適用される。IV は吸着力が非常に弱い系,たとえば疎水性表面に対する水蒸気の吸着などに認められる。V は表面の特性が III で,さらに吸着媒が微細な細孔を有する多孔体試料の場合で,多分子吸着層の形成と同時に毛管凝縮が起きている系である。VI は表面の吸着特性が IV で,微細孔を有する多孔体試料に認められる等温線である。
→ ベット(BET)法,吸着平衡
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