吸着量測定
measurement of adsorbed amount
固—気系における吸着量の測定法として,容量法,流動法,重量法,分析機器を使用した方法などがあげられる。容量法には定容法と定圧法とがある。前者は測定温度と吸着装置の特定部分の容積を一定にし,気体導入時の圧力と吸着平衡時の圧力の測定から吸着量を算出する方法であり,後者は温度と吸着質気体の圧力を一定に保ちながら気体容積の減少を測定し,吸着量を求める方法である。流動法は,たとえば窒素の吸着量を求める場合,液体窒素温度で吸着が認められない He ガスをキャリアガスとし,適当な濃度の窒素— He の混合ガスを流し,吸着にともなう窒素濃度の変化をガスクロマトグラフィーにて測定算出する。重量法は吸着に基づく重量変化から直接吸着量を測定する方法であるが,浮力や気体の対流に注意する必要がある。一方,液相での吸着の場合,たとえば液—固の界面における吸着量は液体中における溶質の濃度変化から算出する。濃度変化の測定は各種測定法の中から適当な方法を選択すればよい。粉体試料への吸着においては,溶液と粉体の分離に気をつける必要がある。ろ過(濾過)や遠心分離を利用する場合,温度変動に注意すべきである。液—気の界面における吸着量はギブスの吸着等温式を利用して求めることができる。
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