凝縮成長
condensational growth
凝縮性物質と粒子が平衡でなく,凝縮が生じているとき,凝縮性物質の移動速度を求めるには,物質移動を支配する拡散方程式と,凝縮により生じる熱の移動を支配する伝熱方程式とを同時に考慮しなければならない。ただ,粒子は時間とともに成長するので,境界条件が移動するために非常に複雑な問題となる。
粒子表面での化学反応をともなわない物理的凝縮では,dDp/dt ∝ 1/Dp となり,成長速度が粒子径 Dp に反比例する。したがって,小さな粒子ほど成長速度が大きくなり,粒子が初期にサイズ分布をもっていてもシャープな分布になることになる。このことより,ラメールの粒子発生装置では,単分散粒子が発生することになる。一方,粒子表面での化学反応が支配的となる凝縮成長の場合には,成長速度は粒子径に依存しないので,物理的凝縮の場合ほど粒子のサイズ分布は,シャープにはならないが,相対的に小さな粒子の成長が速くなり,見掛け上粒子のサイズが揃うことになる。
→ 粒子成長,ラメールの粒子発生装置,CNC
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