グラジエント力,グレーディエント力,誘電泳動力
gradient force
誘電泳動力とも呼ばれ,不平等電界中で粒子が電界の影響を受けて分極することにより受ける力。普通,電界の強い方向に作用する†。したがって,粒子は帯電していなくても電界の強い方向に移動する。電界 $\boldsymbol{E}$ の作用する空気中で,直径 $D_{\rm{p}}$,比誘電率 $\bar{\varepsilon}$ の球の受ける力 $\boldsymbol{F}$ は次式で与えられる。
$$
\boldsymbol{F} = \frac{1}{4}\pi {D_{\rm{p}}}^{3} \varepsilon_{0} \left( \frac{\bar{\varepsilon}-1}{\bar{\varepsilon}+2} \right) \rm{grad}\,{|\boldsymbol{E}|}^{2}
$$
† $(\bar{\varepsilon}-1)$ の正負に応じて作用する。$(\bar{\varepsilon}-1)<0$ のときは電界の弱い方向に力が働き,これを負の誘電泳動(力)と呼ぶこともある。
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誘電泳動
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