クロマトグラフィー法
chromatography method
液体クロマトグラフィーの技術を利用し,高分子や生体関連物質などの高分子量物質の分子量分布測定や分取技術として開発された手法のうち,粒子径分布測定に応用された方法の総称。特殊な場合を除いて,粒子径が数 nm から数 µm の範囲にある液中に分散した粉体を対象とし,粒子径分布が求められることが特徴である。この方法に属するものに FFF 法,HDC 法および SEC 法がある。一般の液体クロマトグラフィーと同様,送液ポンプ,試料注入部,分離カラムおよび検出部から構成される。試料注入部に注入された微量の粒子懸濁試料は,分離カラムで粒子径の大きさなどの特性に従って分離され,順次カラムから流出して検出部でその量が測定される。流出試料は粒子径に対応して時系列的に検出器に到達するため,任意の大きさの粒子を分取することも可能となる。
SEC 法と HDC 法では大きな粒子が先に流出する。これは分離カラムの流路のすき間に比較して粒子の大きさが無視できなくなるためである。これに対して分離カラム幅の広い FFF 法では一般に小さい粒子から流出する。しかし粒子径が流路幅の 1 % 程度になると,SEC 法や HDC 法と同様大きい粒子の流出が速くなる。
→ HDC 法,FFF 法,SEC 法
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