ケーク,ケーキ,ろ(濾)滓,ろ(濾)塊
filter cake
スラリーをろ(濾)材によってろ過したときに,ろ材面上に捕捉されて堆積する粒子層のことで,ケーキ,ろ滓またはろ塊ともいい,ろ材を通過して得られる清澄液をろ液という。一般にスラリーのろ過機構はスラリー濃度によって異なり,顕著にケークが形成されるケークろ過と,ケークがほとんど形成されない清澄ろ過とに大別される。
平均ろ過比抵抗 $\alpha_{\rm{av}}$ とろ過圧力 $p$ との関係は,一般に次の実験式で表わされる。
\begin{align}
\alpha_{\rm{av}} &= \alpha_{0}+\alpha_{1}\left( p-p_{\rm{m}} \right)^{n}\approx \alpha_{0}+\alpha_{1}p^{n} \\[10pt]
\alpha_{\rm{av}} &= \alpha_{1}\left( p-p_{\rm{m}} \right)^{n}\approx \alpha_{1}p^{n}
\end{align}
ここで,$p_{\rm{m}}$ はろ材の圧損である。$n$ は圧縮性指数であり,ケークの圧縮性の程度を示す指標となる。$n=0$ の場合を非圧縮性ケークといい,$\alpha_{\rm{av}}$ がろ過圧力によらず一定となる。$n>0$ すなわち $\alpha_{\rm{av}}$ がろ過圧力とともに大きくなるケークを圧縮性ケークという。
ケークは,その固体の純度を高め,またはろ液の収率をよくする目的で洗浄を行い,また必要ならば乾燥を行う。
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ろ(濾)過
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