捕捉粒子径やろ材（濾材）の細孔径にもよるが，濃度がかなり高く，通常 1 vol% 以上の固体を含むスラリーのろ過（濾過）では，ろ過開始後まもなくろ材面上にケーク層が形成され，これがその後のろ過においてろ材の役目をする。この種のろ過をケークろ過，またはろ滓ろ過といい，含有固体量が 0.1 vol% 以下の希薄スラリーにおける清澄ろ過（清澄濾過）の対比語である。スラリー中の固体量が，0.1 ～ 1 vol% という中間的濃度の場合には，閉塞ろ過（閉塞濾過）とケークろ過とが同時に起こって都合が悪いので，適量のろ過助剤（濾過助剤）をスラリーに添加するか，あらかじめスラリーの濃縮を行ってからケークろ過を行うのがよい。

→　ろ過，濾過