液表面の曲率が液表面蒸気圧を変化させる効果をいう。液滴のように凸の表面では平らな表面の蒸気圧よりも上昇し,一方,細孔内の液表面のように凹な表面では逆に低下する。また,その上昇または低下の度合いは,表面の曲率が小さいほど大きい。これらの蒸気圧はケルビンの式から求めることができる。水を例にとると,平らな表面の水は湿度が 100 % のときには蒸発も凝縮も起こらないが,微小な水滴では蒸発して消滅する。その理由は液表面にある水分子を拘束する内側に隣接水分子の数が少ないからである。
→ ケルビンの式
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/16