高分子溶液において，温度などの条件変化によって濃厚な高分子溶液（コアセルベート）が相分離する現象。高分子が低分子の溶媒に均一に溶解するための臨界温度は熱力学的に計算でき，この温度以下ではコアセルベーションが起こる。温度の代わりに，その高分子が溶解しにくい溶媒（貧溶媒）を添加していくときにも，コアセルベーションが観察される。高分子が電荷を有しているときは，それを中和することによってもコアセルベーションが起こる。コアセルベーションはマイクロカプセル化の手法の一つであり，たとえば，ゼラチンはアラビアゴムの添加により電荷を中和され相分離し，共存する核粒子上に皮膜を形成する。

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