高周波乾燥,誘電乾燥
high-frequency electric drying
湿り材料を高周波,高電圧の場に置くと,材料はその誘電特性に応じて内部より発熱する。この特性を利用して,材料内部の温度を外部より高くして,内部水分の移動を促進させ,比較的平坦な水分分布を保った状態で行う乾燥法である。4~40 MHz の周波数を用いた狭義の高周波乾燥と,2.45 GHz のマイクロ波乾燥に分けられ,単位体積当たりの発熱量 $q$ [W m-3] は両者とも次式で与えられる。 $$ q = 2 \pi \varepsilon \varepsilon_{0} f E^{2} \tan \delta $$ ここで,$\varepsilon$ [-] は材料の比誘電率,$\varepsilon_{0}$ [F m-1] は真空の誘電率,$f$ [Hz] は周波数,$E$ [V m-1] は電解強 ,$\tan \delta$ [-] は損失効率である。水は特に誘電率が高いため,局所的に水分が存在する場合や,材料自体の伝熱特性が悪く表面からの加熱が不適当な場合などに有効である。
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