固液分離
solid liquid separation
懸濁液から固体と液体を分離すること。目的は有用な固体の回収,あるいは上水処理のように液体の回収にあるが,排水処理では,普通どちらも必要としない。固液分離は,たいてい物理的な手法で行われる。すなわち,沈殿(重力および遠心力場)や浮上分離などでは液体と固体の密度差を利用し,分離は固体粒子を移動させることにより行われる。ろ過(濾過)や圧搾では,液体が流れることにより粒子が捕捉・分離され,両者の密度差は多くの場合重要視されない。固液分離装置の選択は,原液の固体濃度が目安である。0.1 vol% 以下では,清澄ろ過(深層ろ過)や遠心沈降で処理できる。数 vol% までの希薄濃度では,重力沈殿や浮上分離である程度濃縮したのち,ろ過や遠心分離でさらに脱水するのがよい。数十 vol% までの濃度では,ろ過や圧搾が普通である。
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