固相反応(粒子生成)
solid state reaction (powder preparation)
固体を含む反応。すなわち,固体内あるいは固体間で起こる化学反応とそれを含む反応で,固体—固体,固体—液体,固体—気体間の反応の三つに大別できる。微粒子を生成するには,固相,液相あるいは気相から生成する方法があり,固相法で微粒子を生成する場合に,固相反応が関与する。一般に,微粒子の生成に関与する固相反応は,拡散現象である。多成分系の酸化物微粉体を調整する場合に,それぞれの酸化物をボールミルなどで混合し,仮焼して微粒子を得るが,このとき関与する反応が固相反応である。拡散現象には,表面拡散,体積拡散,粘性流動などがあるが,これらは微粒子の焼結現象において非常に重要となる。
固相反応は,不均一反応で,気相反応や液相反応のような均一反応にはない特徴を有している。固相内での物質移動は一般に困難であり,固相反応は拡散律速である。固体内の物質移動を促進するためは,一般に温度と圧力を用いる。
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