粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

コロイド

colloids, colloidal dispersion

 大きさがおよそ 1 nm から 1 µm の分散質(コロイド粒子)が連続相の分散媒分散した系を総称してコロイドまたはコロイド分散系と呼ぶ。分散質の特性により次の三つに分類される。

  1. 分子コロイド:溶液中の高分子のサイズと挙動がコロイド粒子とみなせる場合の高分子溶液。
  2. ミセル(会合)コロイド:界面活性剤分子の会合によりミセルが形成された界面活性剤溶液。
  3. 分散コロイド:気体,液体または固体の分散質が気相,液相または固相の分散媒に分散した系で,分散質,分散媒の組み合わせで種々のコロイドが形成される。
 気相中に固体または液体の粒子が分散したコロイドはエアロゾル,液相中に混ざり合わない液滴の分散したものはエマルション,液相中に固体粒子が分散したものはサスペンションゾル,固相中に気相,液相または固相の分散媒に分散した系は固体コロイドとも呼ばれるが,一般にコロイドという場合,液中に固体粒子が分散した系をさす場合が多い。また,コロイド粒子の分散媒への親和性が強い系を親液コロイド,親和性の乏しい系を疎液性コロイド,特に分散質が水の場合,それぞれ親水コロイド,疎水コロイドと呼び区別されることがある。

→ 分散相分散媒ミセルエアロゾルエマルションサスペンションゾル

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/9

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