差分法
finite difference method
各階の微分項を差分式で近似的に表わし,微分方程式を差分方程式に変換して数値的に解く方法をいう。微分項の差分式への変換は通常テイラー展開によって行う。一つの微分項をいくつの格子点の値を用いた計算で近似するかによって種々の精度の差分式が得られ,それによって解の安定性や収束性も異なる。
偏微分方程式の境界値問題では緩和法による反復法がよく用いられる。通常のガウス・ザイデル法や緩和係数によって加速する逐次過緩和法がよく用いられる。流体の支配方程式であるナビエ・ストークス式は両辺の発散をとることによって静圧に関するポアソンの式に変換し,差分式化して緩和法によって解くのが普通である。
常微分方程式の初期値問題はオイラー法,ルンゲ・クッター法,ミルン法がよく用いられる。この典型的な例が粒子のラグラジアン形運動方程式の解法で,ルンゲ・クッター法で解き粒子の軌跡を求めることが多い。離散要素法では通常オイラー法が用いられている。
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