酸性雨とは,硫黄酸化物や窒素酸化物などの大気汚染物質が変化した硫酸塩や硝酸塩を含んでいると考えられる酸性の雨をいう。酸性度は,現在大気中に存在している二酸化炭素と雨水が平衡状態になる pH 5.6 以下をさす。樹木など陸上生態系への影響を考える場合,霧,雪などの湿性沈着,ガスや粒子状物質のような乾性沈着の形態も酸性雨とみる。1993 年から 1995 年にかけての環境庁の調査によれば,全国年平均で pH は 4.8~4.9 であった。
→ 大気汚染,降下ばい塵,フォッグ
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/14