サンドミル
sand mill
媒体攪拌型ミルの一種。媒体攪拌型ミル開発の歴史をみると,1920 年代に米国の Union Process 社によって硬化剤,着色剤などを含む塗料原料を 2 µm 程度に粉砕,分散することを目的に開発され,1940 年代にアトライターの商品名で発表されている。1950 年代には Dupont 社がサンドミル(サンドグラインダー)を開発し,塗料,インク業界で注目を集めた。開発当時には媒体(メディア)としてオタワサンドが使われたことからサンドミルと呼ばれてきたが,現在では攪拌型ミルとして分類されることが多い。電子材料,化粧品,セラミック工業などの分野で,その粉砕速度の高さと砕成物の細かさから広く用いられている粉砕機である。粉砕機構は,攪拌翼でメディアに遠心力,回転力,上下の運動など複雑な動きを与え,原料粒子をメディア間あるいはメディアと攪拌槽壁,翼間で粉砕,分散させるもので,使われる力は,せん断(剪断),圧縮,摩擦などが複雑に作用していると考えられている。粉砕性にはメディアの流動,分散挙動が大きく影響するので,これまで,多種多様な幾何学形状の装置が開発され,最も小さいメディアには 0.1 mm が使用されている。
→ 粉砕機,媒体攪拌型粉砕機
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