粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

残留平衡飽和度

residual equilibrium saturation

 層高大なる粒子層を完全に液体中に浸漬したあと,これを引き上げ,乾燥を極力さけて放置して水切りが終了した平衡状態では,層下部の粒子間空隙は液体で飽和しているが,最上層部では液体は粒子の表面に存在し,その間隙には気体が侵入している。前者を飽和域,後者を低湿分域とそれぞれ呼び,これらの領域では含液率は一定であり,両域の間は転移域と呼ばれ含液率は高さ方向に変化する。低湿分域では液体はペンデュラー状態で存在し,液体は粒子表面の付着液と粒子接触点におけるウエッジ液として存在する。これらの液体の合計飽和度(含液率)を残留平衡飽和度という。遠心力場では一般に飽和域は消滅し,低湿分域のみとなる。

→ ペンデュラー域ウエッジ液付着水

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/14

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