粘土工業の分野で取り扱われる練土(ねりつち)は固液気三相系の粉体充塡構造で,キャピラリー域に該当する場合を坏土(はいど)といい,この坏土を対象材料として圧縮成形あるいはオーガー成形を行う場合が湿式成形といわれる。このほかの成形法としては,ペンデュラー域の場合に乾式成形,ファニキュラー域の場合に半乾式(半湿式)成形,スラリー域の場合に鋳込み成形というように分類されている。通常,粉体を成形する操作(たとえば,ブリケッティング,ロール成形など)では,いわゆる乾いている粉体を対象材料とする場合に乾式成形,液体結合剤を含む粉体を対象材料とする場合に湿式成形ということがある。
→ 練土(ねりつち)
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/20