粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

縮分法

sample splitting

 大量の粉体試料を化学成分や物理特性が等しい少量の粉体に分割する方法。粉体は液体や気体とは異なり,流動や攪拌によって粒子径あるいは比重差による分離,偏析が起こる。したがって,大量の粉体から少量を取り出し,それを代表試料とするには十分注意が必要である。具体的な縮分例を以下に記す。

  1. インクリメント縮分:インクリメントの量が多いとき用いられる。採取したインクリメントを平面状に広げ,適当に分割したあと,おのおのの区分から粉体を採取して縮分試料とする。
  2. 交互ショベル法:試料が大量のときに用いられる。試料を円錐状に積み上げ,そこから試料をとって堤状に積み上げる。この堤の両端から交互に採取し二分割し,一方を縮分試料とする。
  3. 二分割器による縮分:二分割器を用いて分割し,一方を縮分試料とする。縮分精度を高めるために左右相殺法が用いられることが多い。
  4. 円錐四分法:比較的少量の試料について縮分するときに用いられる。円錐状に積み上げた試料を平たく押し広げ四分割し,相対する場所の試料を合わせて縮分試料とする。
  5. 縮分機による方法:大別すると回転分割法と流れ切断法の二種類があり,いずれかの方法で縮分試料を得ることができる。

→ 縮分機

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/14

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