焼成装置
firing apparatus
セメント,ガラス,セラミックスなどの製造に使用される加熱炉であり,使用目的,生産規模,経済性などに応じて多種多様の形式のものが存在する。セラミック産業では,大量生産用にトンネル窯などの連続炉,半連続炉,およびシャトルキルンなどのバッチ炉が使用される。熱源は,一般にはガスや軽油などの燃焼熱や電気エネルギーであるが,特殊な小規模生産では,薪なども用いられる。焼成時の雰囲気には,酸化,還元,および中性があり,これらは陶磁器の色調に大きな影響を及ぼす。非酸化物セラミックスや電磁気用セラミックスの焼成では,温度や雰囲気の適切な制御は酸化防止や,適切な機能発現の点で非常に重要である。特殊なセラミックスの製造では,雰囲気として上記のほか,真空や高圧ガスの使用や,圧力を処理物に加えつつ焼成を行う装置も使用される。セメント製造などの粉体の大規模熱処理では,直径数メートル,全長 100 メートルを超す回転窯が使用される。ガラス工業では,溶融錫の非常に平坦な液面上に高温のガラスを流し連続的に固化させて,板ガラスを製造する。
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