粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

真空乾燥,真空乾燥装置

vacuum drying, vacuum dryer

 真空乾燥法は種々の材料を操作圧力 100 Pa 程度の真空中で凍結していない状態で乾燥する方法である。一方,凍結乾燥では低温,凍結した状態で昇華によって乾燥される。真空乾燥では一般に乾燥中の材料温度が低く,拡散速度が大きいため,要求される含水率がきわめて低い場合,溶剤を含んだ材料の乾燥,食品や医薬品のように熱に敏感な材料の乾燥に使用される。熱は伝導伝熱,ふく射伝熱によって材料に供給され,発生蒸気は凝縮器でトラップされる。
 真空乾燥装置は一般に処理量が小さく,回分式のものが多いが,粉粒体材料については気密性のよいロータリーバルブによって連続化が可能である。小型の乾燥機を真空容器の中に収容したり乾燥機自体を耐真空用にすれば種々の形式の乾燥機に適用できる。棚段乾燥機溝型および円筒攪拌乾燥機ドラム乾燥機ダブルコーン乾燥機が広く使用されている。

→ 凍結乾燥,凍結乾燥装置棚段乾燥機溝型攪拌乾燥機ドラム乾燥機ダブルコーン乾燥機乾燥装置

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/9

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