浸漬熱等温線
immersion heat isotherm
試料粉体の表面の状態を,化学反応あるいは熱処理により変化させた場合,また浸漬液の特性を変えた場合にも,浸漬熱が変化する。このような特性を利用して,粉体表面の化学的な状態を解析できる。あらかじめ等温において浸漬液の蒸気を試料粉体に吸着させておいた場合にも,浸漬熱が変化し,このときの吸着量と浸漬熱の関係を浸漬熱等温線という。
浸漬蒸気は,粒子表面のより活性な親浸漬液性のサイトから順に,言い換えると,浸漬液分子が吸着することにより,より大きなエネルギーを放出し安定化されるサイ卜から順に,吸着する。このため,浸漬熱を吸着量で微分した微分浸漬熱曲線は,吸着サイト当たりの浸漬熱の大きさの程度を表わす。さらに,微分浸漬熱曲線を浸漬熱で微分した場合,浸漬熱に対する吸着サイトの分布がわかる。
→ 浸漬熱
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