粉粒体の水分を測定する計器の総称。静電容量式，電気抵抗式，マイクロ波式，赤外線式，核磁気共鳴式などがある。静電容量式水分計は，平行平板あるいは二重円筒電極間に粉粒体を充塡して静電容量を測定する。普通，水の誘電率は粉粒体のそれに比べて十分大きいので，粉粒体層の静電容量から水分が算出できる。電気抵抗式水分計も同様な電極を用いて粉粒体充塡層の電気抵抗を測定する。マイクロ波式水分計は，粉粒体層を通過するマイクロ波の水分による減衰を利用するものである。赤外線式水分計の原理も同様であるが，主として反射波を利用する。静電容量式および電気抵抗式水分計は，いずれも電極間に粉粒体を充塡する接触型水分計であるが，赤外線式とマイクロ波式水分計は非接触で水分計測ができ，ベルトコンベヤによって輸送される粉粒体などに対しても用いられる。なお，スタンドアロンの水分量測定装置としては加熱乾燥式のものも広く用いられている。

→　赤外線式水分計，核磁気共鳴法，マイクロ波水分計