臼状の衝撃棒を落下させその衝撃で鉱石を破砕・粉砕する機械。構造が簡単である割に強い力が得られ,また砕料のほうの攪拌,混合作用も行うことができ,かつ回分にも連続にも使える特徴がある。人類史上,石臼と並んで最も古くから使われている粉砕機である。有名な 16 世紀の技術書であるデ・レ・メタリカの中にスタンプミルの図版があるが,それとほぼ同じ構造のままで 19 世紀まで使われてきた。最近ではむしろ比較的ゆるい衝撃作用や,砕料と空気の接触の少ない状態で粉砕ができる特徴などを生かし,食品の分野などごく一部で用いられている。
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/12/15