一般に流動性のよくない微粉体,湿潤粉粒体,粘着性の粉体が槽壁,攪拌羽根,軸,内設構造物に付着あるいは固結すること。これを防ぐために種々のかき取りブレードの取付けや,容器,回転部の露出部材料の材質の選択や表面の仕上げ,セルフクリーニングが可能な装置構造の採用などを行う。医薬では,錠剤機の打錠障害の一つで,滑沢剤の不足などにより杵に粉体が固着・固結することをいう。これを回避するには,滑沢剤の増量,原料の乾燥,杵面の硬質クロムめっきなどが行われる。また,スティッキング傾向の検出には錠剤排出時のスクレーパー圧の測定が行われる。
→ 死角堆積,錠剤機
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/12/15