ぜい性破壊,脆性破壊
brittle fracture
材料の破壊は,ぜい性破壊と延性破壊の二つに大別される。ぜい性破壊とは材料に一方向から荷重を加えると破断までに応力—ひずみ曲線に特別な変化がなく変形量が小さいうちに破壊することをいう。反対に大きい変形量をともなう破壊を延性破壊という。一般にぜい性とは材料の破断までのひずみの小さい性質で,“もろさ”ともいう。またそのような材料をぜい性材料という。しかし,ぜい性材料でも高圧下での軸方向からの荷重に対しては応力—ひずみ曲線の勾配は小さくなり延性破壊を起こすようになる。逆に延性に富んだ材料でも環境や荷重条件の変化によってはぜい性破壊を起こすこともある。このように材料がぜい性破壊をするか延性破壊をするかは応力状態,温度,ひずみ速度に影響を受ける。
→ 破壊強度,ぜい性材料(脆性材料),塑性変形,変形破壊
【広告】