粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

成長様式の造粒,自足造粒

granulation due to granule growth

 転動,攪拌,振動などの作用で運動している湿潤粉体の,あるいはこれらの作用や流動層などで乾燥状粉体にスプレー液(凝集バインダ一)を供給し,凝集現象を利用して適正な顆粒ペレットなどの造粒物に成長させる方法である。これらの代表例をあげると,転動型造粒は,主として傾斜パン)または回転ドラム(または円錐形ドラム)内において転動中の乾燥状粉体にスプレーから液体結合剤を供給し,凝集造粒を行う方式であって,ほぼ球状のペレット(顆粒)が製造される。攪拌型造粒は,容器内の微細な粉体に液体結合剤を添加しつつ高速攪拌羽根によるせん断作用(剪断作用)で均一粒度の顆粒を生成する方式である。振動型造粒は,振動コンベヤ,振動円板などで湿潤粉体を振動運動させ,この振動による衝撃力に耐えられる大きさと強度のペレットを生成させるのが原理である。流動層造粒噴流層造粒)は,一般に熱風による流動化粒子群に対してスプレーから液体結合剤を供給して凝集造粒を行ったり,あるいはコーティング液を供給してコーティング造粒を行う方法である。この種の造粒法には顆粒品の形状見掛け密度大きさなどを制御するため,攪拌,回転分散板などを内蔵した機構もある(攪拌流動層)。

→  転動造粒流動層造粒攪拌造粒

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/09/01

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