静電気を利用する塗装法で,液体塗料を微粒化して行う静電液体塗装と,粉体塗料を用いる静電粉体塗装(powder coating)がある。静電粉体塗装のうち,流動層を利用する方法は静電流動浸漬法と呼ばれ,したがって,静電粉体塗装は普通,塗装ガンを用いる方法をさす。いずれの場合も,塗料粒子を帯電させ,これを電界による静電気力を利用して被塗物の表面に効率よく運び,付着させる。付着粒子は乾燥または焼付けにより固定し,塗膜化する。静電粉体塗装ではコロナ荷電や摩擦帯電を用いる特殊なガンが開発されており,揮発性有機溶媒を用いない塗装法として期待されている。
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帯電,静電気力,流動浸漬法,流動層
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/09/01