粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

造粒

granulation

 一般に粉体あるいは粒体という固体物質の形態は,使用上の目的や条件に最も適している形状,構造,成分,大きさなどを備えていることが望ましい。そこで,単位操作としての造粒には次のような方法に分類される。

  1. 成長様式による造粒転動,振動,攪拌などの作用で運動している湿潤粉体,あるいはこれらの作用や流動層噴流層)などで乾燥状粉体にスプレー液(凝集用結合剤を含む)を供給し,凝集現象を利用して適正な顆粒ペレットなどの造粒物に成長させる方法。
  2. 圧密様式による造粒成形:粉体原料(各種の結合材を含む)を押出し,ロール間圧縮打錠などの機械的加工によって円柱状顆粒(ペレット),ブリケットなどの造粒物・小成形物をつくる方法。
  3. 液滴発生様式による造粒:滴下,またはスプレーの方式で溶融液を冷却空気流中に分散させ,この発生液滴の固化によりほぼ球状の造粒物(プリル,ビーズ,顆粒ともいう)をつくる方法(air prilling)。なお,この分類には噴霧乾燥造粒法を含むことがある。
 このほか,懸濁液中の凝集造粒,あるいは広義の観点では,合成法,晶析法など,或いはマイクロカプセル製造を含めた多様な造粒法があげられる。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/26

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