粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

疎水性相互作用

hydrophobic interaction

 疎水性表面をもつ粒子を水やアルコールのような極性溶媒に分散させると,粒子は凝集する。このように疎水基をもつ物体が水中で会合することを疎水性効果あるいは疎水性相互作用による凝集という。これは疎水基周囲の水が iceberg 構造のような自己組織化・構造化を起こし,その結果疎水基をもつ表面間にファンデルワールスカよりはるかに強い引力が発生するためとされている。近年の走査型プローブ顕微鏡や表面間力測定装置などによる研究から,疎水性相互作用があまりにも遠方から作用し,その効果の大きいことが実験的に示されつつある。しかし相互作用の距離依存性や,その作用範囲については不明瞭な点が多い。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/26

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