ソフトスフィーヤーモデル,柔軟球モデル,柔軟粒子モデル
soft sphere model, soft particle model
離散要素法において,粒子と粒子の相互作用を計算する際に用いられるモデルの一つである。二つの粒子が接触する場合,粒子間に働く力の大きさと粒子の変形量の間には一定の関係が成立する。この関係を運動方程式において考慮すれば,接触期間中の粒子運動を逐次計算することができるが,多数の粒子に対して厳密に変形を考慮することは実際には困難であるので,図1のように粒子形を変えることなく粒子を移動させ,接近した粒子が押し合う場合,計算上ではオーバーラップさせる。そしてそのオーバーラップの深さに応じて反発力が生じるようにモデル化される。これはちょうど粒子間にばね(スプリング)が存在する場合に対応する。さらに接触時のエネルギー減衰を考慮するため,ダッシュポットや摩擦スライダーに相当する機械要素の作用が考慮される。これを図にすると図2のようなモデルになる。ハードスフィヤーモデルは 2 球の反発の場合にしか適用できないが,ソフトスフィヤーモデルは多数の粒子が接触状態を維持している場合にも適用でき,より一般的である。ただし,当然のことながらソフトスフイヤーモデルでは計算負荷は大きくなる。
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力学模型,フォークト模型
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